サブカル書店員(95万パワー)

ペストマスクに扮したオニドリルの剥製

DDLC(ドキドキ文芸部)をプレイしました

どうも。ブログでは妙に肩肘が張ってしまってスベり倒しているとろろ粉です。

 

この度、話題のdokidoki literature club(ドキドキ文芸部)をプレイしました。

 

一般的にノーマルエンド、トゥルーエンドといわれている二つを見たので、おおむねは理解したと思います。勿論各所の小ネタを拾っても行きたいのですが、正直あの世界を掘り起こすことに抵抗がある自分がいます。

 

まあ、ですので、何でしょう。この読後感をどこかしらにぶつけるなりしたかったので、ネタバレ全開の感想にはなりますが、どうぞお付き合いください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・そもそもとして

 

前々から、Twitterでやたらと見かけたんですよね。リリースしてからしばらくのことだったので、人気に火がつき始めていた頃というか。その時に一応ダウンロードはしてみたんですよ。まあ、無料でしたし。

 

ただ全英文がどうにも抵抗があったというか、単純にクソ雑魚英語力で読み続けるのが苦痛だったので、インストールしてから一時間ほどで放置してしまっていたんですね。それがようやく(というよりも自分がチェックできていなかっただけ)日本語化MODが実装されたぞということで、この度、やってみたわけです。

 

Vtuberが話題にも出したりで、ああそろそろ自分もやらないとなとは思ってたんですよ。

 

ちなみにVtuberではのらきゃっと、かしこまり、乾伸一郎、日雇礼子さんを推していきたいです。

 

 

 

・いざやってみて

 

まあ、まず一周目をやるわけですよ。(タイムラインで散々見かけるのでループ物という事前知識はあった)

 

んで、ああギャルゲだなあ。らしいなあ。おっ、よく聞くモニカってこの子かな?ちげえこいつナツキだ、モニカっぽい顔しやがって、とか思ってたわけですよ。モニカっぽいって何だ。

 

で、まあ、進めていくじゃないですか、文芸部を、詩を、不穏トークを。

 

そしたら、まあ、はい。

 

人間関係がみるみるドロドロしていって。

 

カップケーキの中身が蠱毒になりはてて。

 

モニカは「私メタ存在だよ!!!!ねえメタ存在だよ!!!!」みたいなスタンスで。

 

おおこれは確かに、勧められたとおり自分の好物だなあと、おぼろげに思っていたわけなんですね。

 

ルート分岐で各々の闇を掘り下げるのかな?ナツキの家にもいつか行くんだろうか、とかまあ、一周目ですからね。それなりな妄想をしていたんですよ。

 

あ、言い忘れていましたがとろろ粉さんはひたすらナツキにこびへつらってました。

 

そしたらモニカに忠告を受けたので、あ、多分これダメなルートなんだな、と思いながらも、「どうせやるなら中途半端はいけない」とのundertaleでの教訓を思い出し、ひたすらナツキにこび続けたんですね。

(クッソ雑にまとめるとモニカってめちゃくちゃ可愛いフラウィーですよね。ちなみに初見プレイはLv14っていう最悪に中途半端な結末の上おまえはオレのおとうとをころした。このクソニンゲンが。でした)

 

まあ、そんなこんなあってですね。サヨリが首を吊るわけじゃないですか。このシーンもどこかで画像を見たことがあったので、ほむほむ、さて次はどうなると考えていたわけなんですよ。すると意外にもここでENDの文字。

 

あれ、1周終わり?

 

うーん、とりあえず続けてみるか。

 

そう思って待ってると、まあ、その、

 

 

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こうなるわけじゃないですか。

 

で、サヨリの首つりCGの背景に、「〇〇ファイルが」みたいな記述があったのをふと思い出したんですね。

 

で、steamの画面からローカルファイルを開いてみると、いかにもな画像といかにもなテキストデータが勝手に生成されていて。

 

多分、ホラーが苦手な自分にはここが一番キツかったと思います。じわじわとした侵食感にただただ脅えて、思わず月ノ美兎の生放送アーカイブを再生して恐怖を中和していたのを覚えています(灰羽連盟とかlainとかの安部吉俊トークサブカルクソ委員長としていかにもすぎてよかった)

 

そうして月ノ美兎の自称キモオタボイスコールと共に、2周目を始めたのです。

 

\ユメノーバーチャルアーイードールヘー/

 

 

 

・さて2周目、ここからが本番

 

正直、自分はホラーが死ぬほど苦手です。青鬼さえ未だに直視できない程度には耐性に乏しく、お化け屋敷は勿論のことホラー映画もてんでダメ。

 

そんな自分がプレイした2周目は、それはもうのろのろ、とろとろ、自分が傍観者だったなら「さっさとしろよ」といいたかったでしょうね。

 

ふざけんなよクソが。思い出せ、小学生の頃にワンクリック詐欺に引っかかってエロ広告が消えなくなったデスクトップを。あの侵食された現実におまえがどれだけ脅えたのかオレは覚えているぞ。果てしない快感の精通と引き換えに得た「三日以内に十二万」のあの架空請求への恐怖感、今オレはあの時に回帰しているんだ。

 

まあそんなことはどうでもいいんですけど、とにかく怖かったわけですよ。きもち委員長の生放送のボリュームを上げて、挑んだわけです。

 

まあ2周目は本意気とも言えますし、語るべき所は多いでしょう。ただ、ただね。

 

もうね。

 

ユリのあの「メトメガアウー」がですね、怖すぎてですね。

 

記憶吹っ飛びました。

 

はい次三周目。

 

 

 

 

・三周目、いわゆるjust monikaについて

 

邦訳における「モニカだけ

 

これはもう突入時の選択肢分岐、矢印が強制的にモニカに向かうものの、抗えばユリとナツキを選択できる、あのいやらしさ。

 

そりゃもう好奇心とか冒険心がね、おさまらないわけですよ。

 

いやらしさには飛びつく、ワンクリックにも飛びつく。俺は今童心に返っているんだからいやらしいものが見たいぞハハハと思いながら惜しました。確か、一番上で苦戦はしたものの、ナツキだったと思います。

(その頃にはユリへの恐怖感がカンストしていたので避けた)

 

 

するとまあ、こいつが出てくるわけですね

 

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ここはもう本当にビビり倒しました。

 

となれば後はもうダメ助けてモニカちゃんですよ。

 

さあジャスモニタイムだ。

 

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さあ始まりました、衒学的ヒロインの自己満足お喋りタイム。

 

もうねもうね、この手の演出大好き。

 

モニカはメタで、外部存在で、虚構で、とはいえより虚構であるユリやサヨリと対比した上では趣を異にする何かであって、その彼女は今確かに、主人公との共存を求めているわけですね。

 

彼女はいわゆる改変者。このゲーム内のデータを自由に書き換えられ、因果律を調整して、不都合は削除しうる。

 

そんな彼女が幾多の犠牲を払って辿り着いたのは、このじゃすもに空間での主人公との共存なわけです。

 

モニカはこちらの名前を呼んできて、存在を確かめて、あてどない雑談に興じています。スキップ演出を挟めばそれを咎め、UI上から消し去ります(サイコロを壊しボンビラス星でjustしてくるという点では、あるいは彼にも近いのかもしれない)

 

ここで一つ、生まれた認識があります。

 

モニカってこの作品世界において超常的な存在でありながら、しかし我々ゲームのプレイヤーという「主体」なくしては、やはり存在しえないのですよね。

 

undertaleのフラウィーもそうでしたが、このモニカにしたって、作品世界におけるメタ存在がこちらに干渉をしてくる場合において、彼らはいつだって客体であって、その生殺与奪は我々が握っているんですよね。

 

例えばこれが作中(メタ存在)→作中(虚構内存在)へのアプローチであったならば、その優位性は見たまま。純粋に相手の方が一次元上手ということになりますね。

 

ですが彼彼女らはその超常的な力を以てして、更にその上。作品世界の猫箱を覗き見ていじくり回すことのできるプレイヤーに挑んでいくわけです。

 

彼らはあるときはデータを改ざんし、あるときはUIを改造し、またあるときは理不尽なルーチンワークの中に我々を閉じ込めることがあります。

 

しかし、それはいずれも打破されるべきであって、何かへ辿り着くための通過点として設けられたファクターの一つでしかなく、得てして突破口は設けられているんでしょう。

 

だって、ゲームですもの。彼彼女らは娯楽作品の中にその存在を固定された以上、プレイヤーという主体を楽しませ得る「何か」でなくてはならない。

 

プログラムと、テキストデータと、グラフィックの羅列が、少し自覚的になって、こちらに立ち向かう。

 

圧倒的な存在でアリながらも、しかし同時に儚く、我々プレイヤーからすればこのメタ存在も等しくおもちゃ箱の中の一つでしかない。モニカが延々と耽溺に語りかけながらも、いつだってその存在の可否を握られているあの現状に、そんなことを思いました。

 

 

・4周目、この物語が提示するスタンスとは

 

はい、そうしてじゃすもに空間を突破するわけです。

 

モニカは消滅し、綺麗な文芸部が復権。したかに思えて、一転。

 

結局はうつ病、メンヘラ、DV被害児の蠱毒がそこには広がっているわけですね。

 

それをモニカが強制的にリセットするような形で、物語は幕を閉じます。

 

いわゆるノーマルエンドですね。

 

これとは異なるトゥルーエンドも一応確認したのですが、自分はこのノーマルエンドの方に強い意義を感じました。

(トゥルーは文芸部の一員になってくれてありがとうと、作者からのメッセージが届く形です。そこには不穏な描写はあまり存在せず、もしかしたら綺麗な文芸部がこれから広がっていくのかも、と予期させるきらきらとした部室が存在します。が、自分は割とどうでも良かったので、今現在ノーマルエンドの方に思いを馳せています)

 

さてこのノーマルエンド、結局はモニカが「自分が外部から改変を起こさずにいようとしたけれど、結局それでもこいつらの紡ぐ物語にはドス黒い行き先しかないんだ」と考えて、全てを終わらせるわけですね。この時点でゲーム内のセーブデータファイルが破損し、再インストールを経てようやく再プレイが可能、という状況になります。

 

自分は取り分けこの終わり方が好きで、これは先程提示した「主人公(プレイヤー)>モニカ>その他」の図式を顕著に反映しているように感じられました。

 

 

じゃすもに空間で、モニカは他の部員を貶します。等しく生殺与奪を握られた身の上の彼女は、それでも他部員との差別化は図るわけですね。記号化されたキャラクターのパーソナリティを痛烈に批判し、自身の普通さを前面に押し出していくわけです。

 

実際に、彼女にはその差別化を図れるだけの能力があります。故に最後、リセットに踏み切ったわけですし。

 

サヨリ、ナツキ、ユリを記号的と称する性格はシナリオにも表れていて、実際にサヨリうつ病のルーツなどは特に明かされず、ナツキの家庭事情は一切の直接的描写がなく、ユリの自傷行為はあくまでフラストレーションの終着点でしかなく、どれにも「道筋」というものが存在しません。

 

無論、モニカが主人公に懇意に接するルーツもイマイチ分かりません。

 

ただこれらはギャルゲーである、ヒロインとして配置された彼女らにはその義務がある、という一種の「記号化」で片付くわけです。

 

その中で不幸にも自覚的であり得てしまったたった一つの記号が、モニカだったのでしょう。じゃすもに空間でこぼれ出す彼女の弁舌は、二度目において、少々消すことが躊躇われました。

 

 

 

 

・以上、やり終えてみて

 

本当、ビビりまくりましたけど、結局は楽しかったですよ。ゲームならではの演出が多々見られたのがとても好感触でしたね。

 

まあこうして何だかんだ書いてみましたけど、正直まだまとまってない部分が多いですね。如何せんモニカに注目ばかりしていたので、他キャラを記号と割り切った自分の知見には、至らないところも多いでしょうね。

 

ただそれでも、もし次、三回目をプレイすることがあるのなら。

 

次は、小一時間just monikaしていたいですね。

 

そこから先に進むかどうかは、また小一時間考えることにします。